民医連は戦後の荒廃のなか、医療に恵まれない人びとの声に応えようと、労働者・農民・地域住民と医療従事者が手をたずさえて、各地で声をあげて「民主診療所」をつくられたことがはじまりです。
1953年には、そうした診療所が「働くひとびとの医療機関」として結集し、全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)を結成しました。
以後、半世紀以上にわたって地域の人びとに支えられ、身近な医療機関として、全国47都道府県に約1700ヶ所の民医連に加盟する事業所、8万人の職員と、370万人の医療生活協同組合員や友の会会員の方々とともに、保健・医療・福祉の総合的な活動、安心して住み続けられるまちづくり運動を進めています。
私たち民医連は、無差別・平等の医療と福祉の実現を目指す組織です。
私たちは、「いのちの平等」を掲げ、地域住民の切実な要求に応える医療を実践し、介護と福祉の事業へと活動を広げてきました。
患者の立場に立った親切でよい医療をすすめ、生活と労働から疾病をとらえ、いのちや健康にかかわるその時代の社会問題にとりくんできました。また、共同組織と共に生活向上と社会保障の拡充、平和と民主主義のための実現のために運動してきました。
わたしたちは、営利を目的とせず、事業所の集団所有を確立し、民主的な運営をめざして活動しています。
大阪民医連(正式名称:大阪民主医療機関連合会)は、患者様や働くひとびと、地域の人たちの立場に立った医療・介護・福祉を目指し、全日本民医連に加盟しています。
現在、耳原総合病院、西淀病院、コープおおさか病院、東大阪生協病院の4つの病院、47の診療所、7つの歯科事業所、2つの老健施設、22の訪問看護ステーション、33の保健薬局、そして1つの看護専門学校とともに大阪府下で広く医療・介護・福祉を展開しています。
大阪民医連はいつでも、どこでも、誰もが安心して良い医療と福祉を、目指しています。そもそも医療は、お金のあるなしに左右されるのでなく、いつでも、どこでも、適切に受ける権利が誰にも平等になければなりません。
そのため、わたしたちも全日本民主医療機関連合会に加盟する団体として、民医連綱領でも掲げている「いのちの平等」の考えから、個室料などの入院室料差額(差額ベッド料)は一切いただいておりません。
無料低額診療事業(社会福祉法第二条第三項第九号に規定する事業)は、経済的な理由によって医療を受ける機会を制限されることがないよう、医療機関が無料又は低額な料金によって診療をおこなう事業であり、医療費自己負担分を支払うことが困難な低所得者、生活保護受給者、ホームレスなど生活困難者の医療を受ける権利を守るために大きな役割を果たしています。